I LOVE 孤立

~集団や組織での孤立を促す絵日記BLOG~

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天井、そして音や宇宙

~「天井、そして音や宇宙」~










お前は天井を見ていた。


ぽっかり穴があくほど、じっと見つめていた。


時計の秒針がコチコチと鳴っていて、ここが“まだここだ”ということを知らせていた。


あらゆる思考が動きはじめ、それはピンボールのように転がり弾けた。


まだか、まだかと焦る気持ちが、脇の下をつっと滑り落ちていった。


じれったい気持ちを抑えるのに苦労しながら、お前はひたすら穴があくことを願っていた。


まだ分厚い天井をじっと見つめ、目を細めたり顎を開いたりしながら待った。


そして、ようやく穴があいてしまう頃には、お前は多くの時間を使ってしまっていた。


それは、皆が共に理解している“時間”と同じ、とてもとても貴重なあの時間のことだ。


悔いる気持ちが湧き出て来たが、お前はそれに蓋をした。


何故なら、“穴があけば良しとされる”のだ。


だから、それについて自分を責めるのはやめにした。


そして今はもう、その穴の向こうにいるのだ。


だからいつものように、この心地よさに身を任せておくことした。


ふわふわとした快適な世界で、お前は“完全なまどろみ”へと導かれていく。


その中でお前は、真の自由を手に入れた。


想像から想像へと飛び移り、世界はお前を味方した。


ある時は“人間と機械の決定的な違い”について考えた。


エネルギーの供給や消費の方法から、個体としての利用価値や存在意義、そして廃棄と死についても想像した。


そして、自分も操作してもらえたならば、今よりもどれだけの量の苦痛を和らげられるかを想像した。


また、ある時は“人に備わる感覚器官”について考えた。


口についてよりも喉に関して、目についてよりも耳に関して興味深く想像した。


喉からは声がだせる。耳では音を感知出来る。故に、“自分で出した声を聴く”ことは可能であり、それは鏡を必要としない“自分という存在を確認する手段”であり、それは数える為の“単位”となりうることを想像した。


まだまだお前は考えた。


“社会や技術の合理性”と“意識と宇宙の混沌”について考えた。


歴史というのは“すべてを知らない”だけで、決定的に存在しているし、技術も同じように棚に並んでいる。本を開けば文字が整列していて、その厚み分のすべてを打ち明けてくれる。何もかもに理由があって、知れば知るほど腑に落ちることを想像した。


その歴史は地表での活動に限定されて、人はこの惑星の衛星までしか辿り着いていないことを想像した。


無人の探査機でさえ太陽系の中にいて、テレビはビッグバンの電磁波を受信し続けていることを想像した。


130億光年彼方の原子宇宙を眺めて、この惑星を中心に360度に広がる果てというのは、“何処か”ではなく“始まり”であることを想像した。


その混沌はまるで、“自分の意識の様”だと想像した。


はい、と右手をあげて生まれて来た人間などいないことを想像した。


本当は、始まりも終わりも無いことを想像した。


それらしいことを、それらしく感じていることを想像した。


自分を知ろうとすることは、宇宙を知ろうとすることだと想像した。


想像することが虚無ならば、考えることが虚無ならば、やったことだけが事実になるというのならば、悲しいに時は泣いたり、楽しい時には笑ったりすることが素晴らしいと想像した。


お前は想像した。


お前は考えた。


お前がお前であることは、まぎれもなく正しいことだと想像した。


それが答えだと想像した。


そして今、お前は最高の気分で、月の上から青い地球を眺めている。


愛おしい気持ちが湧き上がり、お前は月面を強く蹴った。


今世紀最大のジャンプで、お前は地球へ帰っていった。


そしてお前はニヤリと笑い、やっと素敵なアイデアを思いついた。


そう、帰ったらパーティーを開く事に決めたのだ。










おやすみぶらざー
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[ 2012/05/23 03:25 ] 徒然日記 | TB(1) | CM(1)
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~「天井、そして音や宇宙」~お前は天井を見ていた。ぽっかり穴があくほど、じっと見つめていた。時計の秒針がコチコチと鳴っていて、ここが“まだここだ”ということを知らせていた。あらゆる思考が動きはじめ、それはピンボールのように転がり弾けた。まだか、まだかと...
[2012/05/23 07:40] まとめwoネタ速neo


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